直前に書いたように、早稲田祭へ行ってきました。主目的はwalsaでしたが、その前に、連れに連れられ、隣でやっていたCause Brand Projectも少し訪問しました。それらの感想を、徒然なるままに。(いや、徒然ではありません。もう明日は出勤です。早く寝ねばなりません。)
Cause Brand Projectなるものについて
企画自体は、幾つかの大学のミスコンの受賞者が出ていたり、有名な企業がスポンサーに付いていた関係か、客入りは良さそうな感じでした。メディアの取材のようなもの(?)も来ていたように見受けました。ただ、教室内に掲示されていた各企業の活動についての展示は、手作り感が強調されていて、まぁ、それはそれで良いのかも知れませんが、企業のブランドイメージに関わるような展示がそれでよいのか、という気も。
さて、自分が理解した限り、Cause Brandとは、企業が(営利事業としてではなく、奉仕活動として)社会貢献活動を行うに当たり、特定の商品と結び付けてキャンペーン化すること、でした。社会貢献と結び付けることで商品の売り上げが実際に伸びるとしたら、それだけ市場の社会貢献に対する意識が向上した、ということで、喜ばしいことのような気もします。少なくともビジネスモデルとしては、企業も売り上げが増え、NGO等も活動が拡充でき(つまり援助を受けるべき人々が援助を受けることができ)、さらに消費者も社会貢献ができる、という形で三方よしになる、とのことでした。一つ自分がよく納得できなかった点は、この最後の点です。Cause Brandの商品を買うことで、消費者にとっては、何が良いのか。敢えて言うなら、社会貢献をしたという自己満足感を得ることができる、ということなのでしょうか。しかし、そのような満足感を以てその人の利益(得)と言うのは、押し付けがましいような気もします。
その他、このCause Brand Projectについて、自分が感じた疑問や意見は、下記の通りです。このように活動・運動の根本的なところに疑問が残るような説明になる、ということ自体、若干うさんくさいような気がします。遅まきながら、社会人として仕事を始めて初めて、突っ込まれたくないところはなるべく避けるように説明する、という状況を実感しているからです。今までは、幸せなことに、仮に自分がした説明がわかりにくかったり内容的に不十分であっても、それは単に自分の説明能力が低いだけで、わざと隠したり避けなければならない状況にはなかったのです。
- 企業に対して協力要請をする際に、どのような戦略を採っているか。どのような企業に狙いを定め、どのように訴求しているか。
- このプロジェクトに協力的な企業とそうでない企業の本質的な差はどこにある(と分析している)か。
- 協力相手のNGO等は、どのように(どのような基準で)選んでいるか。話を聞く限りでは、海外のみのようだったが、それはどのような方針によるものか。
- これは意見ですが、本来目指すべきは、その企業の営利事業自体が社会貢献である、という状態ではないでしょうか。(そのための過渡的段階としてこのようなプロジェクトがあるならばともかく。)
walsaについて
まず、前提として、昨年・一昨年に引き継き今回も、知り合いに会うつもりで行ったのですが、見事に当てが外れました。知っている人は誰もおらず。スタッフにも、来場者にも、です。上映された映像には、一度会って話したことのある人がかなり主要な配役で出演していましたが、その時はその場にはおらず。結局、踏み込んだ自己紹介もしなかったので、さながら、偵察に行ったような感じになってしまいました。
それはさておき、企画としては、一時間半が二回の二部制になっており、第二部に参加しました。恐らく一部・二部で同じ内容だったのではないかと思います。大まかに言えば、裁判員を模擬体験する企画でした。まず事件の背景から結末までを(被告人の証言に基づいて)再現する映像を観た上で、事実関係や、承諾殺人と殺人の区別、量刑に際して考慮すべき要素等、講義と議論を交互に行っていく、というものでした。第二部の来場者は10~15人ほどで、walsa側のスタッフも同数くらいだったでしょうか。その人数が、四つ程度のグループに分かれて、配置されていました。自分がいたグループは、自分と連れの他にもう一組のカップルがいて、スタッフとしてはやりにくかったのではないかと思いますが、それぞれに違った意見が出てきていて、興味深いものでした。
さて、ここからは、文句のオンパレードになります。不快に思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、ご容赦ください。
- 早稲田祭の公式パンフレットには10時から16時30分と書いてあったのに、ウェブでは13時30分から17時と言っている。
- しかも、その時間にいつでも入っていいのかと思いきや、二部制。そうならそうと書いてもらいたい。
- パンフレットやウェブには主催団体がALSAとしか書いておらず、チラシに至ってはALSA Japanと書いてある。なに、今回はALSA Japan全体でやっているのかと思いきや、何のことはない、実際にはwalsaだけではありませんか。
- 開始時間がずれこんだ。いや、これは大したことではありません。それに、開始時間が遅れることも、ちゃんとアナウンスしていたので、それは好感が持てます。
- しかし、来場者に対する案内が殆どなかった。第一部の開始後に訪れた際は、辺りを何度かうろうろしてようやく声をかけてもらえたものの、何がどう進行しているのか全くわからない状況だったし、第二部の開始時間ちょっと前に行った際も、会場に入ってもこちらから話しかけるまでは何の案内もなかった。
- 各グループにTCとACが配置されていて、まぁALSA用語を使わざるを得なかったのは他に適切な語彙がなかったとしたら仕方ないとしても、それ以外にもう一人いたwalsaからの参加者が、何のためにいたのか、意味不明。
- 議論をしようと言うのに、講義用の席の配置のまま、というのは配慮がなさ過ぎではないでしょうか。
- ALSAについての説明が、全く無かった。いや、企画の趣旨を鑑みて、ALSAの説明に時間を取るべきではないと判断したのであればそれも一つの判断としてあり得るけども、それでも、せめて紙媒体で配るとか、掲示をするとか、すべきではなかったでしょうか。ただでさえ怪しい名前の団体なのに、正式名称の説明も何もなければ、本当に後ろ暗い団体がその正体を隠すために一見まともな趣旨を掲げて学園祭に参加している、というのと変わらないのではないでしょうか。特にこの点は、walsaとしての姿勢にも関わるので、実際に早稲田祭に関わった面々だけではなく、上級生の姿勢も含めて(そこまで見ていなかったにせよ、知った上で容認した或いは積極的に後押ししたにせよ)、自分は問題だと思いました。
- 上級生の関わり方、という意味では、そもそも上級生が来ていないこと自体も、問題と感じます。まがりなりにもwalsaとして学術企画をやるのに、一年生にすべて任せる(いや、全員一年生だとわかっているわけではありませんが・・・)というのは、いかがなものか。実際には突っ込んだ質問は出なかったような感じだったし、一年生も優秀そうな感じはしたけども、それにしても、walsaとして来場者に対する誠意が足りない、と言われても仕方がないと思います。学術面に限らず、ALSAについて突っ込んだ質問が出た場合の対応を考えた場合にも、そうです。或いは、(そんなことはないと思いますが、)学術面・運営面で、今回参加していた一年生の水準が上級生と遜色ない、というのであれば、それでは上級生が情けなさ過ぎると思います。
- 時間配分がおかしい。やっていることは普段のLCAAと変わらないように見受けましたが、それならせめて、議事進行や運営は完璧・・・とは言いませんが、もっと高い完成度を見せてほしかった。議論をする、と銘打った企画で、参加者に議論をする時間が短かった、と言わせるのは、計画に問題があったのでは?と思います。
- そして、最後に。これは完全に内部的な視点になりますが、なぜwalsaがこのテーマ(裁判員制度)を、しかも体験型でやるのか。まるで、個人的にこのような企画をやりたい、という人(達)に、walsaが名前を貸しただけかのような感じがします。walsaの人がやる、ということと、walsaとしてやる、ということは峻別すべき、と思います。或いは、walsa会員の、一種研修やモチベーションのため、という目的もあったのでしょうか。早稲田祭のように、ALSAの中では数少ない世間一般向けの企画を、内向きな目的のために(内向きな目的を主眼にしては)用いるべきではない。自分は、そのように思います。
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