2010-06-04

映画「ザ・コーヴ」上映中止 都内の映画館、抗議予告で

映画「ザ・コーヴ」上映中止 都内の映画館、抗議予告で

NHK FMのニュースでも取り上げていました。興味深い記事と思ったので、取り急ぎ幾つか現時点での感想を。

  • 法学(?)的には、表現の自由の観点からは、由々しき事態に思えます。本件は公権力が相手ではありませんが、当事者にとっては、本来相手が公権力が相手かどうかは関係ないはず。表現の自由を守り抜く気概があるかどうか、という点で、他の映画館は上映する予定とのことなので、その判断を支持したいところです。
  • (政治学?)的には、日本の情報発信力・情報分析力の弱さの象徴であるような気もします。文化としてのイルカ漁を発信するよりも先に有力な映画を製作され、アカデミー賞まで取られてしまったのですから。捕鯨問題にもつながってくるとしたら、国(や民間の有力企業)の機動的な対応があって然るべきだったかも知れません。

いずれにせよ、海外でイルカ漁や捕鯨が批判的な文脈で語られている(ことがある)のは間違いないと感じます。国際情勢に対する認識を国内的に封じ込めようとする動きが強まれば、行き着く先は鎖国か太平洋戦争か。あるいは、単に受け入れるのみでは、文化的に侵食される(それが実害につながる?)かも知れません。有効な手立てが望まれます。

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